教養講座


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本年度は下記の講座を予定しています。

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教養講座ご案内
平成31年度京都鴨沂教養講座のご案内.pdf
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第 50回教養講座

日時:平成31年5月25日(土)12時~13時

会場:御所西京都平安ホテル 嵯峨の間

 

「第二の緑の革命―作物の光合成能の向上をめざして」

講師: 泉井 桂 (京都大学名誉教授 元近畿大学教授)

 

世界人口の急激な増加によって、今世紀半ばには深刻な食料不足になると予想されている。 約 60%の穀類を輸入に頼る我が国にとってもこれは他人事ではない。何か“飛躍的に”穀類の 生産性を高める方法はないものかと探された結果、植物の光合成能力を高めようという夢のよ うなアイデアが浮上してきた。イネやコムギなど大部分の植物(C3 植物)は、二酸化炭素(炭 酸ガス)から炭水化物をつくる反応経路(カルビン・ベンソン回路)によって光合成をおこな う。これに対してトウモロコシやサトウキビなど C4 植物とよばれる一部の植物は C4 回路とい う反応回路を余分にもち、“自動車のターボチャージャー”のように二酸化炭素を効率よくキャ ッチしてこれを上記の反応経路に送り込むことができ、C3 植物より 1.5~2 倍も生産性が高い。 このことから、C4 回路を構成する酵素などの遺伝子をイネやコムギに導入して一挙に、生産性 を高めることを目指す“C4 化”研究が世界各地で行われている。これができれば「第二の緑の 革命」になると期待される。本では、「緑の革命」のいわれを紹介したのち、光合成概略と C4 回路の働きを説明し、研究の進行状況と展望について紹介したい。

 

 第 51 回教養講座

日時:平成31年10月 日(土)13時30分~15時

会 場: 鴨沂会館新館 2 階

 

「埴輪と古墳時代の人々―古代国家成立前夜の社会像」

講師:古谷 毅 (京都国立博物館主任研究員)

 

弥生時代に続く3世紀中頃から7世紀頃までを古墳時代と呼んでいます。この時代は前方後 円墳を中心とした古墳で東北から九州地方まで共通の基準が創られ、社会の仕組みが墓造りに 表れた時代です。一方、埴輪は古墳が現れた当初から樹[タ]てられた墳丘を飾る焼き物で、古墳 の拡大と共に岩手県から鹿児島県まで拡がりました。

ところが、6世紀末頃には突然埴輪の生産が終わり、ほどなく全国的に前方後円墳の築造も 中止されます。これは、有力者の社会的立場の確認が古墳造りから冠位などの新しい方式へ転 換し、7世紀末頃に成立する古代律令国家成立へ向けた胎動が始まったことを示しています。 埴輪は古墳時代の人々や当時の儀礼の様子を知るために大変貴重な資料です。服装や持ち物などには当時の社会における立場の違いが表され、さまざまな儀式における役割の分担を示して いると考えられます。今回は埴輪を通して、日本古代国家成立以前の古墳時代の人々と社会の 姿をお話します。



過去の教養講座

第 46回教養講座

日 時: 平成 29年5月 20日(土)12時~13 時

会 場: 御所西京都平安ホテル 嵯峨の間

 

 

「女性が教育を受けることはどのようにとらえられたか

 ―1900年代と1960年代における議論―」

 講師   小山 静子     京都大学教授 

          京都大学国際高等教育院    

 

  男子教育が女子教育に先んじて行われ、制度化されてきたことは、日本だけでなく、どこの国においてもみられることである。だからこそ、女子教育政策が展開され、女子への教育の普及が図られなければならなかったが、女子への教育が本格化すると、女子教育は男子教育とは異なるまなざしにさらされ、教育を受ける女子は批判の対象ともなっていった。いったいどうしてこのようなことが起きたのだろうか。20世紀初頭に起きた高等女学校に通う女学生に対する批判と、1960年代前半における女子学生亡国論を俎上にあげて、女性が学校教育を受けるということが社会においてどのようにとらえられたのかを、考えてみたいと思う。

 

 第 47 回教養講座

日 時: 平成29年10月21日(土)13時30分~15時

会 場: 鴨沂会館新館 2 階

 

「国宝〜その歴史と美について」

 

 

 

 

    講師 宮川 禎一  京都国立博物館上級研究員

 

 

国宝展のみどころー京都国立博物館ではこの秋、10月3日から1126日まで開館120年を記念して特別展覧会「国宝」を開催します。この講演では展覧会の見所を紹介いたします。特に考古資料の国宝として弥生時代の絵画を持つ銅鐸を展示するのですが、神戸市桜ヶ丘遺跡出土の4号・5号銅鐸と島根県雲南市の加茂岩倉遺跡出土の絵画銅鐸とを比較し、日本最古の絵画とされる弥生時代の線描表現の特性を考えます。また平安時代の遺物として左大臣藤原道長の金銅経筒や道長の娘である藤原彰子の華麗な金銅経箱など平安時代金工品の逸品を紹介します。また鞍馬寺経塚遺物や坂上田村麻呂墓出土品・小野毛人墓誌など京都ゆかりの遺品にも焦点をあてて解説いたします。国宝展鑑賞の一助となれば幸いです。



第 44回教養講座

日 時: 平成 28年5月 28日(土)12時~12 時 50 分

会 場: 御所西京都平安ホテル 嵯峨の間

 

「声の基礎的知識と声の人生における意義」

講 師: 一色信彦 京都大学名誉教授

 

 

  アマゾンで魚が陸上に上がり酸素を吸う魚、肺魚が誕生した。酸素とえさを分離する弁として出来たのが喉頭である。元々声を出す器官として出来たのではないが、しかしこれが声の始まりであり、故障を起こした時の修繕、治療手段は極めて乏しかった、20世紀後半、ようやく筆者は声帯に触らず声帯の入っている箱(枠組み)の形を変えて、声を治す手術を開発。世界中で広く行われる様になった。今世紀に入り、声帯麻痺を起こしたオペラ歌手に対し、ピアノの調弦に相当する手術方法を行いステージに復帰させる事に成功した。これら新手術法開発は、発生のメカニズムが良く分っていないと出来ない。Hybridという事である。その他発生のメカニズム、歌う事がいかに健康に良いか、記憶にも貢献するが、呼吸、自己催眠などにも時間があれば言及したい。

 第 45 回教養講座

日 時: 平成28年10月8日(土)13時30分~15時

会 場: 鴨沂会館新館 2 階

 

「永遠のモダンをめざしてー日本庭園作家・重森三玲の創作世界」 記録映画 「変貌̶庭を造る」上映

講 師:重森貝崙 元岩波映画監督 中日文化研究所 専務理事

 

 重森三玲(しげもり みれい)は日本庭園をはじめ、茶の湯、生け花など日本の伝統芸術の研究者からスタートし、研究・著述の世界に身を置きながらも、現実の日本庭園創作を実践してきた。庭は単なる自然の模倣ではなく地上に描かれた立体的絵画であり、芸術的創作でなければならないと主張し、現代だけのモダンではなくいつの時代にも通じる斬新さ、すなわち永遠のモダンを表現したいと考えていた。三玲の作庭世界を取材した「変貌ー庭をつくる」というドキュメンタリー映画がある。画面の中では一切のナレーションを排し、三玲自身に芸術観と作庭哲学を語らせている。まずこの映画を上映することにより作庭の具体的シーンを展開し、そのあと講演で「永遠のモダン」とはどのようなモチーフであり主張なのかを読み解いていく。

 


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